なるほど、名作だ。 ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」

この本を読んだきっかけ この本は超有名ですよね。これまで幾度となく雑誌の本特集などで目にしてきました。ですが、天邪鬼な私は感動作、感動作と言われると読む気が失せてしまうため、どうしても手が伸びませんでした(笑)。ところがふと「そろそ...

天才芸術家の死生観とは 横尾忠則「死後を生きる生き方」

こちらを読んだきっかけ 横尾忠則先生はここ数年ずっと気になっている存在で、先生の絵を家に飾っています。最近「横尾忠則 寒山拾得展」もやっていたということで、こちらも気になっていたところ、丁度NHKで特集番組があり、展覧会を見に行くと...

人にとって救いとは 早見和真「イノセント・デイズ」

この本を読んだきっかけ 新潮文庫夏の100冊に入っていたため、以前から気になっていた作品になります。ただ、表紙の雰囲気といい、あらすじといい、読者の感想といい、かなりショックを受ける内容であろうと想像され、読むのをずっとためらってき...
マンガ

単純な「幽霊=怖い」ではない実録幽霊体験集 山岸凉子「ゆうれい談」

この本を読んだきっかけ 私は何を隠そうマンガ、特に昔の少女マンガ大好き勢であります。これは母親の影響です。母親の薦めるマンガばかり読んでいたため、私の好きな漫画家はその時代の人ばかり笑。 特に山岸凉子先生は大大大好きで、かなり...

異色の小説家・深沢七郎が人生相談を斬る「人間滅亡的人生案内」

この本を読んだきっかけ おそらく、何かの雑誌に掲載されていたのだと思います。ネガティブ人間に刺さりまくるタイトルで、目に飛び込んできたところ、なんと筆者は以前「楢山節考」を読んでいたく感動させていただいた深沢七郎先生ではありませんか...

ひとつの理想的な人生のかたち 樹木希林「一切なりゆき」

この本を読んだきっかけ 女34ともなると、アラフォーの足音も聞こえ、20代の頃と比べても衰えを感じるようになってきました。そんななか、日に日に気になるようになってきたのは、「理想の歳の重ね方とはどんなものなのか」ということ。女性の生...

わずか11ページの衝撃 井伏鱒二「山椒魚」

この本を読んだきっかけ 「山椒魚」、井伏鱒二の代表作という事で超有名ですよね。読んだことはなくても、文学史として暗記させられた人も多いのではないでしょうか。 私は中学受験のテキストに抜粋版が問題として掲載されていたために読んだ...

珍しい!世界中のお墓大図鑑 地球の歩き方BOOKS「世界のすごい墓」

この本を読んだきっかけ “墓マイラー”という言葉をご存じでしょうか。読んで字の如く、「お墓参りをする人」のことです。 私は結構前からこの言葉を知っていました。というのも、所さんの「笑ってコラえて!」で、“墓マイラー”という言葉...

乃里子三部作堂々完結! 田辺聖子「苺をつぶしながら」

この本を読んだきっかけ 本作は乃里子という女性を主人公とした「言い寄る」「私的生活」に続く、三部作の完結作になります。ですので、きっかけについては以前の「言い寄る」のブログを参照ください。 白状しますと、最後の...

乃里子三部作の第2作目 結婚から離婚までを描く 田辺聖子「私的生活」

この本を読んだきっかけ こちら、前回ご紹介した「言い寄る」の続編になります。(ついては「言い寄る」未読の方はネタバレ注意です!) 前回は主人公・乃里子の恋愛と失恋が描かれていましたが、今回は結婚と離婚までのお話とのこと...