死者たちが語る、自らの人生とは ローベルト・ゼーターラー「野原」

珍しく手が伸びた最近の小説 実は、本好きと言いながら、新しく出た本になかなか食指が動かないタチです。古典的なもので読みたいものが多すぎて…汗 ですが、こちらはネット記事の書評で目にし、死者が墓の中から語り掛ける、という内容が(...

楽しく反出生主義を学べる 品田遊「ただしい人類滅亡計画  反出生主義をめぐる物語」

今注目の思想(?)「反出生主義」 みなさんは「反出生主義」という言葉をご存じでしょうか。反出生主義とは、「人間は、生まれてこない方がよかった」「だから、子どもを産むべきではない」という思想のことです。こういった思想はかなり昔から存在...
必読書150

今、まさに読まれるべき詩 「パウル・ツェラン詩文集」

吸い寄せられた一冊 先日、2023年の代官山蔦屋書店はじめをしてきました。お洒落で、書店員さんのこだわりが随所に見られて、いつ行ってもワクワクします。 そんななか、外国作家の書棚を見ていた時に、目が合ったのがこちら。実は、もと...

わかりやすい文章、書けてますか? 岩淵悦太郎「悪文 伝わる文章の作法」

半世紀以上読み継がれるベストセラーが文庫になって手に取りやすく! みなさんは、正しい文章を書けている自信、ありますか?私は全然自信がありません。私の場合、勢いで書くと冗長になる癖があるので、なるべく読み返すようにしています。 ...

「批評の神様」小林秀雄ことはじめにオススメ『読書について』

よくわからないけどすごい人、小林秀雄 小林秀雄って、本を読んでいると非常によく名前を見ます。学生のころは、評論文の問題にもよく出ていたような… ただ、この方、「批評の神様」と呼ばれ熱狂的な支持者がいる一方で、「何を言っているの...

「絶望」を切り口とした斬新な名言集 頭木弘樹「絶望名言」

心を打ちぬかれたタイトル 私のこの作品の出会いは、以前こちらでも紹介した頭木弘樹さんの「絶望名人カフカの人生論」を読んで頭木さんの他の著作も読んでみたくなっていたところ、こちらが近日発売であるということで、楽しみに購入した一冊になり...

興味を広げる読書術 名作「サロメ」を中心に

どんどん興味が広がるおもしろさ 読書をしていて、ある1冊からどんどん興味が広がっていくこと、ありませんか?私は、1冊から興味があるものを芋づる式に読んでいく中で、思わぬ発見をしたとき、読書の面白さ、楽しさを再認識します。また、名作と...

ネガティブ界のトップランナー、又吉直樹の「夜を乗り越える」

好きすぎて紹介するのが遅くなってしまった1冊 ピース又吉さんの大ファンです。芸人としてのネタも好きですし、自由律俳句(定型に縛られずに作る俳句のこと)も大好きです。言葉のセンスが普通の芸人さんとはちょっと違うなと思っていたら、やはり...
必読書150

ロシア文学のルーツ的作品 ゴーゴリ「外套」

「われわれは皆ゴーゴリの『外套』の中から生まれたのだ!」 上記はドストエフスキーの言葉とも、外交官ヴォギュエの言葉とも言われますが、要は後年のロシア文学は「外套」の影響を色濃く受けているという意だそうです。 こちらを読むきっか...
必読書150

このリストの本を読まないのはサルである!?「必読書150」

これを読んでおけば安心!なブックリスト 最近、「タイパ」という言葉があるそうですね。タイムパフォーマンス(時間対効果)の略で、かかった時間に対する効果の程度を表すということで、この「タイパ」を意識した行動が増えているとか。 実...